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官公需情報ポータルサイトAPIの​取り方と​活用法|​入札案件の​拾い出し・​発注機関の​リスト・​所在地別の​発注数

官公需情報ポータルサイトの検索APIは、登録もキーも要らず、URLに条件を付けて呼ぶだけで国・自治体の入札公告をXMLで返します。2026年10月1〜30日の公告を、47都道府県を指定して実際に取ると8,916件ありました。呼び方、1回1,000件の上限とページ送りの代わり、返る項目と空の多い項目、取って踏んだ落とし穴、利用規約のAPIの条件を、取った記録と公式資料でまとめます。

著者: 村山 悠太(ゴムマリ) 最終更新: 2026年11月

黒い紐で結んだ紙ばさみに挟んだ古い書類の束が、いくつも積み重なっている様子
写真はイメージです

この記事でわかること

  • 官公需情報ポータルサイトの検索APIは登録不要で、URLに条件を付けて呼ぶと入札公告をXMLで返す(47都道府県を指定して取った2026年10月1〜30日の公告は8,916件)
  • 1回に返るのは最大1,000件で、ページ送りの引数は無い。期間と都道府県で区切って1,000件未満にして取る
  • 落札者・落札金額の項目は無く、種別(物品・工事・役務)が入っていたのは46.1%。使いどころは案件の拾い出し・発注機関のリスト・所在地別の発注数の3つ
目次
  1. 使いどころは3つ:案件の拾い出し・発注機関のリスト・所在地別の発注数
  2. 取り方:URLに条件を付けて呼ぶ
  3. 規模感:2026年10月1〜30日で8,916件(47都道府県を指定)
  4. 取れる項目・取れない項目
  5. 1回1,000件の上限と、ページ送りの代わり
  6. 落とし穴:実際に取って踏んだもの
  7. 規約:APIを使うときの条件
  8. 次の一歩

官公需情報ポータルサイトの検索APIは、登録もキーも要らず、URLに条件を付けて呼ぶだけで、国・自治体の入札公告をXMLで返します。弊社が2026年10月31日に、公告日10月1〜30日の分を47都道府県を指定して取ると、8,916件ありました。

1回に返るのは1,000件までで、ページ送りの引数はありません。この記事は、官公庁・自治体向けの営業や市場調査に入札情報を使いたい担当者に向けて、呼び方・返る項目・上限の越え方・規約を、実際に取った記録と公式資料でまとめます。

使いどころは​3つ:案件の​拾い出し・​発注機関の​リスト・​所在地別の​発注数

官公需とは、国や地方公共団体との取引のことです(中小企業庁)。官公需情報ポータルサイトは、国・独立行政法人・地方公共団体等がホームページに載せた入札情報を集めて検索できるサイトです。

意見の受付先は中小企業庁で、APIはその検索をプログラムから呼ぶ口です。

1. 自社の商材に合う案件を毎日拾う

Queryに入れた語は、入札公告・仕様書などの文から探されます。APIで取った10月の公告では、件名に「システム」を含む案件が418件、出した機関は187ありました。毎日決まった語で呼べば、商材に合う新しい案件だけを営業の担当へ回せます。

2. 入札を出している機関のリストを作る

APIで取った10月の1か月分では、公告を出した機関は1,055ありました。件名に「調査」を含む案件は415件・128機関です。商材に近い語で1か月分を引き、機関名で数えれば、営業で当たる先の一覧の下地になります。

3. 地域・機関ごとの発注の数を数える

47都道府県を指定して取った案件は、都道府県と機関名が全件に入っていました。

APIで取った10月の公告は、所在地が東京都の案件が1,294件(14.5%)で最も多く、北海道と広島県が555件で続きました。

ただし東京都の1,294件のうち、都と区市町村の案件は83件で、残りの1,211件は国の機関・独立行政法人・国立大学などです。

所在地別の数は自治体の発注量ではないので、機関の種類と分けて数えます。そうすれば、官公需の市場に入るかを決める前の、規模の当たりを付けられます。

取り方​:URLに​条件を​付けて​呼ぶ

呼び先は https://www.kkj.go.jp/api/ です。検索APIガイド(V1.1・平成28年5月27日)の表記は http ですが、https でも同じ応答が返りました。引数はGETかPOSTのどちらか一方で渡します。

Query・Project_Name・Organization_Name・LG_Code のどれか1つは必須です。どれも付けずに呼ぶと、no searchword というエラーが返りました。主な引数は次のとおりです。

引数 指定するもの(例)
Query 公告文・仕様書を含む全文の語(AND・OR・ANDNOT が使える)。例: システム AND 保守
Project_Name 件名の語(前方・後方・途中一致)。例: 清掃
Organization_Name 機関名の語。例: 横浜市
LG_Code 都道府県コード(2桁・カンマで複数)。例: 13,14
Category 1=物品・2=工事・3=役務。例: 3
CFT_Issue_Date 公告日(読み取れないときは取得日)の期間(開始日/終了日)。例: 2026-10-01/2026-10-30
Count 返す件数(既定10・上限1,000)。例: 1000

東京都の10月の公告を1,000件まで取るなら、次のURLになります。

https://www.kkj.go.jp/api/?LG_Code=13&CFT_Issue_Date=2026-10-01/2026-10-30&Count=1000

日付は YYYY-MM-DD で書きます。2026/10/01 のようにスラッシュで書くと、エラーのXMLではなくHTTP 500が返りました。

画面で決めた検索条件をRSSで受け取る口もあります。条件を絞った新着を、プログラムを書かずに追うなら、RSSで足ります。

規模感:2026年10月1〜30日で​8,916件​(47都道府県を​指定)

弊社が取った記録は次のとおりです。

項目 取った結果
取った日 2026年10月31日
条件 公告日 2026年10月1日〜30日・47都道府県を指定
件数(期間で数えた件数) 8,916件
平日1日あたり 306〜626件(10月12日の祝日は2件)
土曜・日曜 1日1〜9件
公告を出した機関 1,055
応答の大きさ 1日ずつ30回で合計約524MB(XML)

応答が大きいのは、1件ごとに公告文の全文が入るためです。公告文は1件の中央値が3,421文字あり、東京都の1,000件は1回の応答で約16.7MBでした。

取れる​項目・​取れない​項目

返った項目(タグ)は21種類でした。47都道府県を指定して1日ずつ取れた8,904件で、値が入っていた割合を数えました。

項目 入っていた割合
件名・機関名(ProjectName・OrganizationName) 99.98%・100%
都道府県(PrefectureName・LgCode) 100%
市区町村(CityName・CityCode) 73.5%・72.6%
公告日・システムの取得日時(CftIssueDate・Date) 100%
公告文の全文(ProjectDescription) 100%
公告を載せていたURL(ExternalDocumentURI) 100%
添付ファイルの名前とURL(Attachments) 31.3%
物品・工事・役務(Category) 46.1%
一般競争入札など(ProcedureType) 34.3%
開札日・入札開始日(OpeningTendersEvent・TenderSubmissionDeadline) 1.9%・1.3%
入札資格(A〜D)(Certification) 0.7%
納入期限日(PeriodEndTime) 0.1%

ガイドにある Location(履行場所)と ItemCode(品目分類番号)は、10月の8,904件で1件も返りませんでした。

ProcedureType は決まった値ではなく、公告の文言のまま入ります。「一般競争入札」「条件付一般競争入札」「条件付き一般競争入札」など15種類の書き方があり、数えるときは書き方をそろえる必要があります。

落札者・落札金額・予定価格は、ガイドに項目がありません。

ただし、公告文に予定価格が書かれる案件や、発注機関が入札結果を載せた案件には、公告文から読める物があります。10月分では、件名に「入札結果」を含む案件が9件あり、業者名と金額が書かれた物がありました。

1回1,000件の​上限と、​ページ​送りの​代わり

Count を付けないと10件、1,000を超えて指定しても1,000件しか返りません。東京都の10月分は1,294件ありましたが、Count=1500 で返ったのは1,000件でした。

ガイドにページ送りの引数は無く、ウェブの検索画面も表示は1,000件までです。1,000件を超える条件は、公告日の期間や都道府県で分けて取ります。10月は1日ずつに分けると、最も多い10月13日でも626件でした。

案件にはシステム内で一意の Key が付いています。期間を重ねて取っても、Key で重複を除けば積み上げられます。10月に1日ずつ取った8,904件は、Key がすべて別でした。

差分は、毎日、前日から当日までの期間で呼び、Key で新しい案件だけを足して取ります。公告は発注機関が載せてから1日程度で登録されます(利用規約)。

取得日時は19時台が93.1%でした。毎日呼ぶなら、20時以降か翌朝にすると、その日に登録された分の大半を拾えます。

落と​し穴:実際に​取って​踏んだ​もの

  • 1日だけの指定で案件が落ちる公告日を 2026-10-29 のように1日ずつ指定すると、10月の合計は8,904件で、期間で数えた8,916件より12件少なくなりました。10月29〜30日を取り直すと、足りない12件のうち7件はどれも公告日に時刻まで入っていました(2026-10-29T19:05:50+09:00 の形)。残りの5件は取り直していません。

    1日ずつ取るときは 2026-10-29/2026-10-30 のように翌日までの期間で呼び、Key で重複を除きます。

  • 公告日の欄に取得日が入る公告日が読み取れなかった案件は、システムが取得した日が入ります(ヘルプ)。公告日と取得日が同じ日だった案件は90.2%で、どちらが入っているかは公告文で確かめます。

  • 1件で数百MBの応答になる10月14日は1件の公告文が約2.7億文字あり、341件の日でも応答は1回で約313MBでした。受け取りは、件数でなく大きさに余裕を持たせて組みます。

  • XMLとして読めない文字が混じる10月28日の応答には、UTF-8として読めない文字が1か所(3バイト)ありました。弊社が使ったPythonの標準のXMLの読み込みはそこで止まったため、読めない文字を置き換えてから読み込みます。

  • 件名が内容を表さない案件がある件名が「公示タイトル」だけの案件が30件、「入札公告」だけの案件が36件ありました。公告文まで空なのは「公示タイトル」の30件で、公告文も同じ語だけです。「入札公告」の36件は公告文に中身があります。

  • 絞り込むと、その項目が空の案件が落ちるCategory=3(役務)で絞ると853件で、種別が空の53.9%は対象になりません。「入札」を含む10月の公告は、都道府県を指定しないと8,693件、47都道府県を指定すると8,428件でした。

  • 1文字のかなでは検索できないQuery に「ア」だけを入れると、only one Kana character in search expression が返ります。

公告を載せていたURL(ExternalDocumentURI)は、ガイドに「現時点で有効かどうかはわかりません」とあります。公告の原本を後から見る用途には、取った時点で公告文を保存しておきます。

規約:APIを​使う​ときの​条件

官公需情報ポータルサイトの利用規約(令和6年6月25日改定)は、「APIの利用について」で次の条件を定めています。

  • APIを使うサイトやアプリケーションに、官公需情報ポータルサイトのAPIを使っている旨を明記し、ポータルサイトへのリンク(https://www.kkj.go.jp/s/)を設けます。
  • 公序良俗に反する、または法令に違反するおそれのある内容やサイトからは使えません。
  • 同時リクエスト数に制限があり、特定のサーバーから継続して大量にアクセスすることは禁止されています。具体的な制限は規約に書かれておらず、必要なら運営者に問い合わせる扱いです。

違反したと判断された場合は、APIへのアクセスの遮断や制限がありえます。弊社は呼ぶ間を2秒あけ、1か月分を1日ずつ30回で取りました。

この規約には、出典の書き方、加工したときの明示、商用利用の可否の定めがありません(2026年10月31日に確認)。社外に公開するサービスに組み込む前は、運営者に確かめるのが確実です。

公告文には問い合わせ先が載っていることが多く、10月の8,904件のうち65.6%に「電話」、66.1%に「担当」の語がありました。公告文を社外へ出すなら、連絡先の扱いを自社の個人情報の決まりで確かめます。

次の​一歩

まず、自社の商材の語を Query に入れ、公告日を直近1か月にして呼んでみてください。SearchHits の件数と、OrganizationName で数えた機関の数が、官公需で当たれる先の大きさの目安になります。

受注の実績から、次に当たる先を理由つきで並べるならターゲットリスト作成を承ります。官公需の市場や発注の傾向を出典つきで調べるなら市場・競合リサーチです。相談からどうぞ。

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この記事を書いた人

代表 村山悠太のポートレート

村山 悠太(ゴムマリ代表)

ワークスアプリケーションズで大手企業向けERPの営業と導入を担当し、外資系SaaS企業と国内大手放送局で販路と新規事業の立ち上げ、AI学習用データを扱うAIスタートアップ2社でマーケティングと営業を担った。2024年10月から生成AIの実装に入り、いまは大手企業の現場で、AIエージェントを要件定義から運用まで手がけている。

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FAQ

よく​ある​質問

官公需情報ポータルサイトのAPIを使うのに登録や料金は要りますか?

検索APIガイド(V1.1)に利用者IDやキーの指定は無く、弊社は申し込みも支払いもせずに呼べました(2026年10月31日)。利用規約の「APIの利用について」の条件(APIを使っている旨の明記とリンク、大量アクセスの禁止など)は守る必要があります。

官公需情報ポータルサイトのAPIで落札結果は取れますか?

項目としては取れません。落札者・落札金額・予定価格の項目は、APIガイドにありません。ただし、公告文に予定価格が書かれる案件や、発注機関が入札結果を載せた案件には、公告文から読める物があります(2026年10月分では、件名に「入札結果」を含む案件が9件ありました)。

1,000件を超える検索結果はどう取りますか?

ページ送りの引数が無いため、公告日の期間や都道府県で条件を分け、1回あたり1,000件未満にして取ります。2026年10月の公告は、1日ずつ区切ると最も多い日でも626件でした。

取ったデータを自社のサービスに使ってもよいですか?

利用規約に商用利用の可否や出典の書き方の定めはありません(2026年10月31日に確認)。APIを使うサイトやアプリケーションには、APIを使っている旨の明記とポータルサイトへのリンクが求められます。社外に公開するサービスに組み込む前は、運営者に確かめるのが確実です。

取ったデータはExcelで扱えますか?

件名・機関・日付の列だけなら扱えます。公告文は1件の中央値が3,421文字あり、1件で約2.7億文字の公告もあったため、公告文まで扱うならデータベースかスクリプトで処理してください。

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