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Notion と​基幹システムの​連携方​式の​選び方​|​API・​Workers

Notion と社内の基幹システムをつなぐ方式は、社内から Notion の API へ送る形、Notion Workers で取りに行く形、連携の道具、CSV の取り込みの4つに分かれます。最初の分かれ目は、そのシステムに社外から届く口があるかです。件数・頻度・照合・保守で比べた表と、弊社が生産・販売のシステムの取り込みで行った受け入れの照合、ワークフローのシステムで方式を比べた記録でまとめます。

著者: 村山 悠太(ゴムマリ) 最終更新: 2026年11月

「Notion と基幹システムをつなぐ4つの方式」の図。左の基幹システムから右の Notion のデータベースへ4本の矢印があり、社内から API へ送る・CSV を人が取り込むは社内の側に「社外から届く口は要らない」、Notion Workers が取りに行く・連携の道具(クラウド)は社外の側に「社外から届く口が要る」と書かれ、間に社内と社外の境目の点線がある

この記事でわかること

  • Notion と基幹システムをつなぐ4つの方式と、最初の分かれ目(社外から届く口があるか)
  • 件数・頻度・照合・保守で4つの方式を比べた表と、決める順
  • 弊社が行った受け入れの照合の手順と、照合で見つかった列の食い違い
目次
  1. 4つの方式と、最初の分かれ目
  2. 方式の比べ方: 件数・頻度・照合・保守
  3. 決める順: 6つの問い
  4. 弊社の事例1: 生産・販売のシステムを社内から送る
  5. 受け入れの照合で見つかった、列の食い違い
  6. 弊社の事例2: 社外から入る口を開けないワークフローのシステム
  7. 落とし穴: 弊社が踏んだもの
  8. 確かめ方: 受け入れの照合の手順
  9. 自力でどこまでやれるか
  10. 外注する場合の判断基準
  11. 次の一歩

Notion と社内の基幹システムをつなぐ方式は、大きく4つです。社内から Notion の API へ送る形、Notion Workers で取りに行く形、連携の道具で組む形、CSV を書き出して人が取り込む形です。

最初の分かれ目は、そのシステムに社外から届く口があるかです。社内のネットワークの中だけで動くシステムなら、社内から Notion の API へ送る形が本命になります。

弊社は、グループ会社の生産・販売のシステムのデータを、書き込み先と仕様を用意し、お客様の社内の連携の道具から Notion の API へ送る形でつなぎました。

受け入れの照合では、文字化けは0件、金額は数量×単価と全行で一致しました。

この記事は、生産・販売・ワークフローなど社内のシステムのデータを Notion で見たい、情報システムの担当者と業務の責任者に向けて書きます。

4つの方式の違い、件数・頻度・照合・保守での比べ方、決める順を、弊社の2つの案件の記録と Notion の公開の文書で整理します。Notion の文書は2026年11月2日に確かめました。

4つの​方​式と、​最初の​分かれ目

4つの方式は、データを誰が運ぶかで分かれます。

  • 社内から Notion の API へ送る社内に置いたプログラムや連携の道具が、基幹システムのデータを読み、Notion の API へ送ります。通信は社内から社外への送信だけです。
  • Notion Workers で取りに行くNotion Workers は、Notion が動かす小さな Node/TypeScript のプログラムです。外のデータを、決めた間隔で Notion のデータベースへ同期できます。
  • 連携の道具で組むデータ連携の製品やノーコードの道具で、読む・変える・送るの流れを画面で組みます。道具が社内にあるか、クラウドにあるかで、要る通信が変わります。
  • CSV を人が取り込む基幹システムから CSV を書き出し、担当の方が Notion へ取り込みます。新しい通信も道具も要りません。

Workers のコードは Notion のクラウドで動き、外部の API へ HTTP で要求を送ります(Notion の開発者向けの文書「What are Notion Workers?」)。

このため、社内のネットワークの中だけで動くシステムを Workers で読むには、Notion のクラウドから届く口が要る、と弊社は見ています。社外から社内へ入る口を開けられないなら、社内から送る形か、人が取り込む形になります。

Workers は、Notion のヘルプでは beta 版で、Business と Enterprise のプランで使える機能です。

Salesforce などのクラウドのサービスとつなぐ方式の選び方は、Salesforce と Notion をつなぐ方式の選び方にまとめています。

方​式の​比べ方​: 件数・​頻度・​照合・​保守

4つの方式を、件数・頻度・照合・保守と、社外から届く口が要るかで比べると次のとおりです。

方式 件数 頻度 照合 保守 社外から届く口
社内から Notion の API へ送る API の上限の内で回す。差分だけ送れば要求が減る 社内で自由に決める 送る側とは別に組む 送る仕組みを社内で持つ 要らない
Notion Workers で取りに行く 全件を返す同期は1万件未満が目安 5分から7日の間隔 別に組む。同期する列は手で直せない Notion のクラウドで動く。頻度が高いほど費用がかかる 要る
連携の道具で組む 道具が Notion の API を呼ぶので、上限は同じ 道具の予定で決める 道具の外で組む 道具の設定を社内で持てる 道具がクラウドなら要る
CSV を人が取り込む 1ファイル50MBまで(有料プラン) 人の手で 取り込みは行を足すだけで、重複の確かめが要る 道具は要らないが、人の手が残る 要らない

Notion の API の上限は、接続ごとに1分あたりの要求の数で決まります。Business と Enterprise のプランは1分600回、ほかのプランは1分180回で、データベースの問い合わせは別に毎秒約3回です。

接続ごとの上限のほかに、ワークスペースのすべての接続で共有する上限もあります(Notion の文書)。

一覧を読む要求は1回で最大100行を返すので、約7千行を読むのは約70回です。弊社の試算では、毎日すべて消して作り直すと、書き込みの要求が1日約1.4万回になります。

1分180回のプラン(毎秒3回)なら約80分かかり、1分600回のプランならそれより短くなります。

Workers の同期には、毎回全件を返す置き換えの同期と、変わった分だけを返す差分の同期があります。Notion の文書は、置き換えを1万件未満、差分を1万件以上の目安にしています。

Workers の実行の費用は、Notion Workers の料金が増える理由にまとめています。

差分の同期では、基幹から消えた行を明示して送らないと、Notion に残ります。Notion の文書では、差分で触れなかった行はそのままにされます。

CSV の取り込みは、Notion のヘルプでは行を足すだけで、既存の行は更新しません。新しく取り込む CSV からは、データベースどうしの関係(リレーション)も作れません。

決める​順: 6つの​問い

方式は、次の順に問うと絞れます。前の問いの答えで、後ろの候補が減ります。

  1. 基幹システムに、Notion のクラウドから届く口があるか。無ければ、社内から送る形か、人が取り込む形
  2. 件数と変わる頻度。少なく、たまにしか変わらないなら、人が取り込む形で足りることがある
  3. 基幹から消えた行を、Notion でも消すか、残すか
  4. Notion の側で値を書き込む列が要るか。要るなら、同期する列とは分けて足す
  5. 金額や数量が入り、全行の照合が要るか
  6. 送る仕組みと照合を、誰が保守するか

弊社の​事例1: 生産・​販売の​システムを​社内から​送る

お客様のグループ会社の生産・販売のシステムにある受注の残りの一覧(約7千行・30あまりの項目)を、Notion で見られるようにした案件です。システムは社内にあり、データベースを社内側から読む形でした。

運び手は、お客様の社内にあった連携の道具です。道具がシステムのデータベースを読み、Notion の API へ片方向で送ります。

弊社は、書き込み先のデータベースと、道具で組むための項目の対応と API の仕様を作りました。

同期は、毎回キーで突き合わせ、新しい行は作り、変わった行は更新し、基幹から消えた行はアーカイブする形にしました。キーが変わらない行は作り直さないので、その行に付けたコメントが残ります。

毎回すべて消して作り直す形は、1日約1.4万回の要求と、コメントが毎回消えることで外しました。訂正の日付で差分だけを送る形は、出荷が済んで消えた行を拾えないので外しました。

同期の最後には、新しく作った・更新した・アーカイブした行の数と結果を、同期の記録の表へ1行書きます。止まったときに、古いデータのまま気づかれない状態を避けるためです。

頻度は、同期のたびに全件が入れ替わる種類の行があり、毎日では書き込みが多すぎるため、お客様の判断で週1回にしました。2026年8月8日から9月26日まで、8回続けて正常に終わったことを、同期の記録で確かめました。

受け入れの​照合で​見つかった、​列の​食い​違い

2026年8月、書き込み先の全行を読み、受け取っていた実データとキーで突き合わせました(キーが一致した約2,700件)。結果は次のとおりです。

  • 文字列取引先の名前や品名などの文字列の6列は、実データと100%一致し、文字化けは0件でした。
  • 日付基幹の独自の形の日付は、正しく日付に直っていました。違いは、受け取った後に訂正が入った受注だけでした。
  • 数値金額は、数量×単価と全行で一致しました。キーの重複もありませんでした。

1つだけ、「顧客の指定の納期」の列が、全行で出荷予定日と同じ値になっていました。送る側で読む列の指定が違っていると見て、その確認をお願いしました。

直すのは送る側の列の指定の1か所で、Notion の側の変更は要らないとお伝えしました。件数と文字化けだけを見ていたら、通っていた誤りです。

弊社の​事例2: 社外から​入る​口を​開けない​ワークフローの​システム

2026年10月、閉じたクラウドの中で動くワークフローのシステムのデータを、Notion へ取り込む方式を比べました。社外から社内へ入る口は開けない前提です。

比べたのは、取り出し口(既存の道具の出力・決まった時刻のファイルの出力・API・データベースを直接読む)と、運び手(人・社内の中継・システム自身・Notion)の組み合わせの7通りです。

比べる軸は、社外からの入口・自動で回るか・取れるデータ・お客様の側の準備・止まりにくさ・ほかの基幹システムへの広げやすさの6つにしました。Notion から取りに行く形は、社外からの入口が要るので順位を付けませんでした。

最初の推奨は、社内の中継が API で読む形でした。運び手は、お客様のご指摘で、社内に既にある連携の道具を使う形になりました。

その後、システムの開発元のご回答で、外から使える API が無く、API の開発と認証の整備が要ると分かりました。決まった時刻のファイルの出力にも、ファイルを転送する仕組みが別に要ると分かりました。

そこで、推奨の取り出し口を、API からデータベースを直接読む形に置き換えました。読むのは、社内の既存の連携の道具です。

データベースを直接読む形は、表の構成が変わると直しが要ります。システムを改修するときに、読む表への影響も開発元に確かめていただく形を提案しました。

基幹システムへの書き戻しは前提にせず、読み取りで効果を確かめてから、費用に応じて決める形にしています。この案件は、2026年10月の時点で方式の提案までで、まだ作っていません。

落とし穴: 弊社が​踏んだ​もの

  • 選択肢の名前にカンマは使えない取引先の名前に「,」を含むものがありました。Notion の選択肢(select)の名前はカンマを含められない(Notion の文書)ので、文字の項目にしました。
  • 日付の時刻の秒が落ちた2026年7月の弊社の実測では、13時6分14秒と送った日時が、13時6分0秒で保存されました。差分の比較を分の単位にそろえないと、毎回「変わった」と判定されます。
  • 手で直した値は次の同期で戻る毎回全行を突き合わせる同期では、Notion で直した値は基幹の値に戻ります。正しい値は基幹の側で持つことを、運用の案内に書きました。
  • 添付ファイルは別に考えるワークフローのシステムでは、添付の本体が別の置き場にありました。Notion の API で送るファイルは、20MB を超えると分けて送る形になります(Notion の文書)。

確かめ方​: 受け入れの​照合の​手順

連携が正しく届いているかは、件数だけでなく値で確かめます。弊社は次の順で照合しています。

  1. 件数が合うか。キーの重複と、片方にだけある行が無いか
  2. 文字列・日付・数値の列が、元のデータと一致するか
  3. 計算で成り立つ関係(金額=数量×単価など)が、全行で成り立つか
  4. 2つの列が全行で同じ値になっていないか。読む列の指定の誤りは、ここで見つかる
  5. 同期の記録の表で、毎回の行の数と結果が残っているか

4は、弊社の事例1で列の食い違いを見つけた確かめです。文字化けも無く件数も合うのに、中身が別の列と同じ値だった食い違いは、2〜3だけでは見落とします。

自力で​どこまで​やれるか

件数が少なく、一度きりの移行か、たまの作り直しで足りるなら、CSV の取り込みで自力で足ります。社外から届くクラウドのサービスのデータなら、Workers の同期を自社で書く道もあります。

一度きりの移行の進め方は、Excel の台帳を Notion へ移す進め方にまとめています。

自力の壁は次の3つです。

  • 社内のシステムから送る経路を、インフラの担当と決める必要がある(通信の許可・送る仕組みを置く場所)
  • 基幹から消えた行と、Notion で書き込む列の扱いを、同期の形に合わせて決める必要がある
  • 受け入れの照合を、件数だけでなく値で組む必要がある

外注する​場合の​判断基準

外注の分かれ目は、方式を決める前の確かめと、受け入れの照合を、自社で持てるかです。外注するなら、見積もりを比べる前に次の3点を確かめてください。

  • 基幹システムが動く場所と、社外から届く口があるかを、最初に確かめるか
  • 基幹から消えた行と、手で直した値の扱いを、同期の形として決めるか
  • 受け入れを、件数だけでなく値と計算の関係で照合するか

ゴムマリでは、基幹システムと Notion をつなぐ連携の設計・構築・受け入れの照合(件数・値の一致)・保守を、システム連携・API 開発として承ります。

基幹システムが相手のときは、要件を伺ってから価格をお伝えします。

書き込み先の Notion のデータベースの設計と構築から頼む場合は、業務データベースの開発・構築(Notion 対応)で承ります。料金は初期30万円から、保守は月3万円から、期間は2週間からです。

進め方は相談からご連絡ください。

Notion の構築で頼めることの全体は、Notion の構築と開発にまとめています。

次の​一歩

つなぎたい基幹システムを1つ選び、3つを書き出してください。動く場所と社外から届く口があるか、件数と変わる頻度、基幹から消える行があるかです。

1つ目の答えで方式の候補が絞れ、2つ目と3つ目で同期の形が決まります。そのうえで、受け入れの照合の5つの手順を、連携を作る前に決めておきます。

Notion の API で多くの行を送るときの止まり方は、Notion API が 429 で止まる理由とNotion API で一括登録すると重複行ができる理由にまとめています。

関連記事: Notion API で長い文が 400 で拒まれる理由/Notion Workers の同期で日本語が1文字だけ化ける理由

この記事を書いた人

代表 村山悠太のポートレート

村山 悠太(ゴムマリ代表)

ワークスアプリケーションズで大手企業向けERPの営業と導入を担当し、外資系SaaS企業と国内大手放送局で販路と新規事業の立ち上げ、AI学習用データを扱うAIスタートアップ2社でマーケティングと営業を担った。2024年10月から生成AIの実装に入り、いまは大手企業の現場で、AIエージェントを要件定義から運用まで手がけている。

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FAQ

よく​ある​質問

Notion Workers で、社内のネットワークの中のシステムのデータを取り込めますか?

Workers のコードは Notion のクラウドで動き、外部の API へ要求を送ります。社内のネットワークの中だけで動くシステムは、Notion のクラウドから届く口が無いと読めない、と弊社は見ています。その場合は、社内のプログラムや連携の道具から Notion の API へ送る形にします。

連携した Notion のデータベースで、値を手で直してもよいですか?

毎回全行を基幹と突き合わせる同期なら、手で直した値は次の同期で基幹の値に戻ります。差分だけを送る同期では、送られない行の値はそのまま残ります。Workers の同期では、同期する列はそもそも手で直せません(Notion の文書)。Notion の側で書き込みたい列は、同期しない列として別に足します。

CSV の取り込みで、毎週の更新を回せますか?

Notion のヘルプでは、CSV の取り込みは行を足すだけで、既存の行は更新しません。毎回取り込むと、同じ行が増えていきます。一度きりの移行か、毎回データベースを作り直す使い方に向きます。

同期の頻度は、どう決めればよいですか?

読む人が見る間隔と、毎回の書き込みの量で決めます。弊社の事例では、同期のたびに全件が入れ替わる種類の行があり、毎日では書き込みが多すぎるため、お客様の判断で週1回にしました。Workers の同期は、5分から7日の間で間隔を選べます。

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