ホーム / お役立ち記事 / 失注分析では、営業の最大の取りこぼしは見えない——引合約2,000件の全件分析でわかったこと
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ある営業部門の SFA(Salesforce)の引合データ約2,000件を、弊社が全件分析した実例。競合に負けた失注は約50件のみで、最大の漏れは敗因が記録されない「自然消滅」クローズ約1,000件(半数以上)でした。担当約10名の実力を客層補正つきで序列化した方法まで解説します。数値はいずれも概数です。

この記事でわかること
営業の取りこぼしを探すとき、多くの組織は失注分析から始めます。
しかし、ある営業部門のSFA(Salesforce)に入っていた引合(見込みのお客様からの問い合わせや見積の依頼)データ約2,000件を、弊社が全件分析したところ、競合に負けた失注は約50件のみで、最大の漏れは敗因が記録されないまま閉じられた「自然消滅」クローズ約1,000件——引合全体の半数以上——でした。この記事は、その実例で「何を・どう分析し・何がわかったか」を書きます(数値はいずれも概数です)。読み手は、SFAを導入したもののデータが意思決定に使われていないと感じている営業部門の責任者・経営企画の方です。
対象は大手企業の営業部門。SFAは導入済みで、引合・活動・取引先の標準レポートは日々蓄積されていました。渡していただいたのはそのエクスポートだけで、追加のデータ入力は一切ありません。
分析したのは、多年度の引合約2,000件と、直近5ヶ月の活動データ約2,000件。納品したのは、取りこぼし案件の発掘リストと、営業担当約10名の実力評価(客層補正つき)です。
失注は、敗因を記録して閉じる正式なクローズです。ところが実データでは、競合に負けた失注は約50件しかありませんでした。
一方で、敗因の記録なくいつの間にか閉じられた「自然消滅」クローズは約1,000件。引合全体の半数以上が、分析対象にすら上がらない形で消えていました。
さらに自然消滅のクローズ時コメントを全件読むと、6割超=約600件は「フォロー継続」「時期未定」など、商談として死んでいない状態のまま閉じられていました(再打診余地の上限値)。自然消滅は、営業担当が手持ち案件を減らすための整理として運用されがちで、そこに再打診できる案件が埋まります。この約600件は経過日数つきの再打診候補リストとして納品し、そのまま営業のアクションに使える形にしました。
失注分析だけを見ている組織は、この約1,000件が視界に入りません。取りこぼしの分析は、失注ではなく「決着した引合の全件」を母数にする必要があります。
担当者の力量差は、受注率の単純比較で語られがちです。しかし全社の受注率を顧客ランク別に出すと、休眠顧客からの引合と新規顧客からの引合では、決まる確率に3倍近い開きがありました。
良い客層を持つ人の受注率が高く出るのは当然で、単純比較は「客層の有利さ」を「実力」と取り違えます。
そこで各担当について「本人の客層構成なら、全社平均の決定力で何件決まるはずか」という期待値をまず計算し、実績との差で実力を測りました。たとえばある担当は、持っている客層なら決まるはずの件数の3分の2ほどしか決められておらず、良い客層での取りこぼしが処方すべき課題だと特定できます。逆に、客層の有利さを差し引いてなお全社平均を大きく上回る、転換力トップの担当も特定できました。
なお受注率は、受注÷(受注+失注+自然消滅)の「決着ベース」で統一しています。自然消滅を分母から外すと、フォロー切れの取りこぼしが受注率に表れないためです。この定義だけでも、営業データの見え方は大きく変わります。実例では、担当者間の受注率に2倍以上の開きがありました。
担当約10名を序列化した結果、上位3名はそれぞれ違う形で成果を出していました。
営業力は一色ではなく、この3つの型を言語化すると、そのまま社内の横展開の教材になります。
序列には「恣意的な重み付けで順位を作ったのではないか」という反論がつきものです。そこで3軸(実力・量・開拓)の重みを15通りすべてに振って順位の振れ幅を測り、どの重みでも上位3名と要改善3名の顔ぶれが変わらないことまで検証しました。誰が見ても納得できる序列は、指標の設計だけでなく、この感度分析で担保されます。
この分析に、SFA側の追加設定や新しいツールは要りません。標準レポートのエクスポートがあれば、理屈の上ではExcelでも実行できます。
クローズ理由別の件数集計や、担当×フェーズのピボットまでは自力で十分です。まず「自然消滅」に相当するクローズの件数を数えるだけでも、失注分析の視界の外がどれだけあるかは把握できます。
自力の壁は3つあります。
序列は本人たちへの説明がいちばん難しく、ここが甘いと評価そのものが受け入れられません。
外注の判断基準はシンプルで、「集計」が欲しいのか「決着」が欲しいのかです。クローズ理由の件数集計なら自力で足ります。再打診リストという営業アクション、本人に説明できる序列と処方まで欲しいなら、全件精読と統計設計を外に出す価値があります。
ゴムマリの営業データ分析は、この実例と同じ分析——担当者別の実力評価(客層補正・感度分析つき)・取りこぼし案件の発掘リスト・改善の処方・SFA のデータ品質の点検——を、50万円〜(分量により)・納期10営業日(目安)で提供しています。まず1件、標準レポートの分量を教えていただければ、価格と納期を回答します。
失注分析の外側にどれだけの取りこぼしがあるかは、標準レポートの分量を見ればすぐに概算できます。まずは営業データ診断から、お手元のSFAレポートの分量をお聞かせください。
関連記事: 営業リスト作成の外注相場/データ分析の外注相場/大手製造業・全社約50部署の業務棚卸し事例/Salesforce から Notion への同期で消した値が残る理由
ワークスアプリケーションズで大手企業向けERPの営業と導入を担当し、外資系SaaS企業と国内大手放送局で販路と新規事業の立ち上げ、AI学習用データを扱うAIスタートアップ2社でマーケティングと営業を担った。2024年10月から生成AIの実装に入り、いまは大手企業の現場で、AIエージェントを要件定義から運用まで手がけている。
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専門業務AI-BPO
営業データ分析
SFA(Salesforce等)の標準レポートを渡すだけ。担当者別の実力評価(客層補正つき)・失注/自然消滅の発掘・具体的な打ち手まで、営業組織の診断レポートを返します。
50万円〜(10営業日)
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