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Case

大手機械メーカー製造業

全社​(約50部​署)を​対象に​業務を​棚卸し——​少人数と​AIで、​全社の​業務削減を​設計から​推進まで

全社規模の業務削減を掲げる現場に入り、全社(約50部署)を対象に業務を棚卸し。年間数万時間規模の削減ポテンシャルを特定し、Notionに、全社の改善テーマの進み具合をまとめて見られる一覧を作り、100件超の改善テーマを可視化。効く順に実装まで推進しています。

全社(約50部署)を対象に業務を棚卸し・構造化。100件超の改善テーマと年間数万時間規模の削減ポテンシャルを特定し、すぐ効く小さな改善から順に実装

製造ラインが並ぶ工場の内部
写真はイメージです
業種
製造業
規模
中堅〜エンタープライズ
担当
村山 悠太(代表・設計から実装まで)
支援内容
  • 全社(約50部署)を対象にした業務棚卸し(ワークショップとヒアリング)
  • 削減ポテンシャルの試算と改善テーマの構造化
  • Notion上での、全社の改善テーマの進み具合をまとめて見られる一覧の作成
  • すぐ効く小さな改善の起票・実装・試用開始

課題

全社で業務を大きく減らす——経営はそう号令を掛けたものの、「どの部署の、どの業務に、どれだけ時間が溶けているか」が定量化されていませんでした。基幹・営業・人事給与など個別最適のシステムが並立し、データも業務も分断。ツールを入れても「自分の仕事がどう楽になるか」に翻訳されず、現場に定着しない——典型的な大企業の壁です。

やった​こと

外部の助言者としてではなく、現場の一員として各事業部に入り込み、業務棚卸しのワークショップとヒアリングを横断的に実施。重厚な新システムを足すのではなく、Notionに、全社の改善テーマの進み具合をまとめて見られる一覧を作り、100件超の改善テーマをステータス・部署・規模で可視化しました。各部署の棚卸し直後に「すぐ効く小さな改善」を起票・実装しながら、基幹連携やAIエージェントといった腰の据わったテーマを並行。専門領域は最適なパートナーを束ね、全体の交通整理は当社がハブとして担いました。これらをAIネイティブな進め方で、ごく少人数で回しています。

難しかった​こと

部署ごとに、業務の言葉と粒度が違う。 同じ「受注登録」でも、部署によって指す作業も、所要時間の数え方も違いました。棚卸しの結果をそのまま並べても比較できません。施策を「動詞で書ける1つの作業」の粒度に揃え直し、済んだか済んでいないかで判定できる形にしてから台帳に載せました。

削減効果は、厳密に測ろうとすると棚卸しが止まる。 削減時間は担当者の自己申告に頼らざるを得ず、施策1件ごとに厳密な計測を求めると、現場の記録負荷が増えて改善そのものが止まります。厳密さより経営への説明可能性を優先し、部署単位の粒度で、幅を持って保守的に出す方式に切り替えました。

機械検証を通っても、使える形とは限らない。 構築が終わって機械検証を通った状態と、初めて画面を開く担当者が「どこから始めるか」で迷わない状態は別物です。構築→利用者目線の独立レビュー→案内→試用の順を固定し、案内の文書は実物が整ってから書いています。

納品物

全社横断の業務棚卸しと課題の構造化、削減ポテンシャルの試算、改善テーマのポートフォリオ、そして経営への成果報告の枠組み(「AIで何が新しくできるようになったか」と「削減の累計」を併せて示す月次レポート)。数字の足し算ではなく、業務変革の進捗として経営と合意できる形にしています。

その​後

可視化した改善テーマを、効く順にAIエージェント導入で仕組みにしています。現場で繰り返し効いた型は、横展開できるプロダクトへと育てています。

同じ型が​効く​業務

「削減の号令はあるのに、どの業務に時間が溶けているかの数字がない」状態は、製造業に限りません。複数の事業部を持つ企業の間接部門、拠点ごとに手順が違う物流や小売、システムが並立して久しい中堅企業のバックオフィスに、同じ進め方が効きます。

要点は、最初から全社システムを描かないことです。部署単位で棚卸しをして、すぐ効く改善を先に入れ、効いた型だけを横に広げる。この案件では、その順で回したほうが、要件定義に時間を使うより早く成果につながりました。

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