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Notion の​導入が​定着しない​理由|​使われたかを​記録で​確かめる

Notion の導入が定着しない原因を、弊社の案件の試用の記録で整理すると、作った物と担当の方の仕事の形の違いに分かれました。4つの型と見分け方、弊社が通した直し方を書きます。使われたかは、案内した日や閲覧数ではなく、担当の方がご自身で動かし、結果を業務に使った記録で確かめます。

著者: 村山 悠太(ゴムマリ) 最終更新: 2026年11月

Notion の導入が定着しない原因を、弊社の案件の試用の記録で整理すると、作った物と担当の方の仕事の形の違いに分かれました。

弊社が整理した型は次の4つです。

  • 担当の方の手順と、作った物の手順が違う
  • 受け取る形が、業務の形と違う
  • 業務のほうが変わり、作った物が付いていかない
  • ためる作業が、別の手間になっている

定着したかは、案内した日や閲覧数では分かりません。担当の方がご自身で動かし、結果を業務に使った記録で確かめます。

この記事は、Notion を導入した部署の担当者・情報システムの担当者に向けて書きます。

材料は、弊社がお客様の1つのワークスペースで手がけた案件の記録(2026年8月〜10月)で、一般の傾向の調べではありません。

Notion の画面で見られる物は、2026年11月3日に読んだ公式のヘルプで書きます。

原因: 弊社の​案件の​記録で​整理した​4つ

題材は、過去の依頼 約900件を置いたデータベースから、回答の付いた前例を引いて、改造や修理の依頼への回答を下書きする仕組みです。担当の方に実際の依頼で試していただき、結果を表に記録していただきました。

試用は2026年8月・9月・10月の3回です。回ごとに、試用の記録から作り方を直しました。

担当の方の手順と、作った物の手順が違う

最初の形は、決まりから文章を組み立てて、作業の内容を書き起こす作りでした。8月の記録から、前の依頼のシートを写して直す進め方のほうが、早く正確だと分かりました。

回答の中身が一番近い過去の回答を写し元と置いて推定すると、改造の前後の部品番号が同じ前例がある約60件のうち、9割超でその前例が写し元でした。

担当の方の手順は、書き起こすことではなく、前例を選び、変わった所を確かめて直すことだと弊社は整理しました。

受け取る形が、業務の形と違う

前例が作業の手順書の参照だけの回答のとき、Excel を返さず、参照の文をチャットに出す作りでした。10月の記録で、下書きが手元に届いていないと受け取られていたことが分かりました。

回答は、依頼書の Excel のシートに書く物です。チャットの文のままでは、担当の方の次の作業につながらないと弊社は見ています。

別の書類の仕組みでは、返すブックを zip に包んでいたので、お客様のセキュリティソフトの検査に掛かり、ダウンロードに時間がかかりました。

業務のほうが変わり、作った物が付いていかない

ある改造では、途中から改造用の作業の手順書ができ、その後の回答は手順書を参照する形に変わりました。一番新しい前例だけを見る作りでは、前例が古いとこの変化を拾えない、と弊社は整理しました。

下書きが要らない依頼だった、という趣旨の記録が9月と10月の試用で続きました。前例が古いことが原因と確かめられたのは、10月の1件です。

ためる作業が、別の手間になっている

過去の依頼や変更の通知を引くデータベースは、引く場面では役に立つ一方、登録の手間で忘れやすいことがお打合せで分かりました。

新しい回答が登録されないと、下書きは古い前例から作ることになります。引く側の便利さと、ためる側の手間は、別の原因として見ます。

見分け方​: 試用の​記録を、​4つの​型に​分ける

弊社は、試用の記録を次の4つの型に分け、型ごとに次に調べる物を決めています。

弊社が分けた型 記録での見え方 次に調べる物
手順のずれ 担当の方が別の進め方で済ませている 担当の方が過去の回答でどの前例を写しているか
形のずれ 下書きやファイルが手元に届いていない 担当の方が次に誰へ、どの形で渡しているか
業務の変化 下書き自体が要らない依頼がある 前例の日付と、回答の形が変わった時期
ためる手間 登録が止まっている 登録された日が、どの場面の前後に集まっているか

登録された日を見ると、依頼書の登録は下書きを作る直前の3回に、回答の登録は弊社がお願いした直後の2回に集まっていました。

登録は、下書きが要る場面と頼まれた場面で動きやすい、と弊社は読みます。回数は少なく、別の通知は試用と関係なく5回登録されていたので、見立ての範囲です。

記録そのものが空なら、開いていないのか、開いて使わなかったのかを先に分けます。分け方は下の「確かめ方」の表です。

業務の側で足りているなら、直さずに止めることも選びます。同じ部署の問い合わせの一次返信の下書きでは、簡単な問い合わせは各自で返せていて下書きが使われていなかったので、試用を一区切りにしました。

直し方​: 弊社が​通した​4つ

手順: 担当の方が写している形を、そのまま仕組みにする

  • 2026年8月文章を組み立てる形をやめ、過去の同じ改造の回答を土台にしました。
  • 2026年10月前例を様式に組み替える形をやめ、前例のシートを書式ごと写す形にしました。9月の記録で、要確認の多さが手間になっていると分かったためです。

要確認は書き込まず、前例と違う見込みの所に、チャットで「前例と違う」の印を付けます。下書きのセルは前例のままで、担当の方は印を見ながら直します。

受け取る形: 次の作業で使う形で返す

  • Excel で返す前例が参照だけのときも、依頼書の同じ欄に参照の文を書いた Excel を返すようにしました。欄の並びが前例と違うときは、チャットに文を出します。
  • ファイルの形を変える別の書類の仕組みでは、zip に包まず .xlsm のまま返す形にしました。

業務の変化: 新しい回答の形を、前例の候補に並べる

修理前の部品番号が同じで、同じ種類の変更なら、作業の手順書の参照で答えた回答も、発行日の新しい順に前例の候補へ並べました。回答の形が変わった後の前例を、下書きが拾うようになります。

ためる作業: 使う場面に載せる

下書きを作るときに、回答の付いていない前月までの依頼番号を、Notion AI が名指しで知らせる入口を足しました。添付された回答を登録してから、下書きを作ります。

回答した直後に「回答を登録して」と頼む入口も残し、入口は2つです。足したのは2026年10月で、効きは次の試用の記録で確かめます。

落とし穴: 実際に​踏んだ​もの

  • 案内した日を、使われた日と読む案内した日と使った記録は、別の欄に置きます。同じ欄にまとめると、案内しただけの仕組みも使われているように見えます。
  • 良い評価を、使われたと読むある依頼の記録では、作業の内容の評価は高く、下書き自体は実務に使っていませんでした。評価と使用は別に数えます。
  • ある依頼の時間を、全体の効果と読むある依頼では、下書きをもとに確認と修正が10分弱で終わりました(従来の記録は20分)。ほかの依頼に当てはまる数ではありません。
  • 従来の時間の中身を見ない従来の時間が2時間や3時間の依頼は、他部署との確認に時間がかかっていました。作業内容の下書きだけでは縮まない時間だと弊社は見ています。
  • 別の困りごとを、定着の話と混ぜる同じ部署の試用では、手で直した値が書き換わる件と、返した Excel が修復を求める件も伺いました。原因が別なので、下の関連記事のように切り分けて扱いました。

確かめ方​: ​使われたかを​4段に​分けて​記録する

段 何で確かめるか 分かること
案内した 案内を送った日 渡したことだけ
開いた・直した Notion のアナリティクス 見たか、手を入れたか
動かした 試用の記録の、依頼番号と使った日 実際の1件で動かしたか
結果を使った 試用の記録の、採否と確認と修正の時間 結果が業務に入ったか

Notion のページアナリティクスでは、オーナーか編集者が、閲覧数と、作成者・編集者・閲覧者を確認できます。本人が「記録しない」を選ぶと、閲覧の記録は残りません。

ワークスペースアナリティクスはエンタープライズプランの機能です。AI のタブには、アクティブな AI メンバーや AI アクションの指標があります。

どれも、開いた・直した・AI を動かしたことの記録で、読んだ2ページの指標に、結果を業務に使ったかはありません。下の2段は、業務の側で記録します。

弊社が使った試用の記録の表は、次の7列です。Notion のデータベース1つで作れます。

列 読み方
依頼番号 実際の依頼で動かしたか
使った日 いつ動かしたか
ドラフトが出来上がるまでの時間 待ち時間が担当の方の手順に収まるか
ドラフトの採否(採用/一部修正/不採用) 結果を業務に使ったか
ドラフトの確認・修正にかかった時間 使ったときに手間がどれだけ残ったか
従来のやり方でかかった時間 比べる相手
気づき・改善要望 記録を4つの型に分ける材料

この記事の画像の表は、このうち5列を短い名前で描いた見本で、値は弊社が書いた物です。

直した後は、前の回の型が次の回に出なくなったかを見ます。9月の記録にあった要確認の多さや余計な罫線の指摘は、10月の記録には出ませんでした。

下書きが要らない依頼だった、という趣旨の記録は次の回にも出ました。同じ型の記録が続くときは、直し方か原因の見立てを見直します。

自力で​どこまで​やれるか

試用の記録の表を作り、記録を4つの型に分けるところまでは、Notion のデータベース1つで自力でできます。担当の方の手順を伺い、案内した日と動かした日を分けるのも同じです。

自力の壁は次の2つです。

  • 過去の回答の実物を全部開き、担当の方がどの前例を写しているかを推定すること(様式が年代で違うと、読み取りのコードが要ります)
  • 作った仕組みの中身を直し、過去の回答で流し直して、前より悪くならないかを確かめること

外注する​場合の​判断基準

外注の分かれ目は、直す先が Notion の設定か、作った仕組みの中身かです。外注するなら、見積もりを比べる前に次の3点を確かめてください。

  • 案内した日と、担当の方が動かした記録を分けて報告するか
  • 担当の方の過去の実物を数えて、合わせる手順を決めるか
  • 試用の記録の指摘ごとに、直したことと次の回の結果を返すか

ゴムマリでは、Notion のデータベースと Notion AI で動く仕組みの設計・構築・保守を、業務データベースの開発・構築(Notion 対応)として承ります。

料金は初期30万円から、保守は月3万円から、期間は目安で2週間からです。Notion のご契約はお客様側でお願いします。

進め方は相談からご連絡ください。

次の​一歩

まず、いま「導入済み」と呼んでいる仕組みを1つ選び、上の4段のどこまで記録があるかを書き出してください。

動かした段の記録が無ければ、試用の記録の表を作り、次の実際の依頼1件で担当の方に動かしていただきます。

関連記事: Notion を部署から全社へ広げる進め方/Notion AI の自動入力が直した値を上書きする理由/Python で書き出した Excel が「修復」を求める理由

この記事を書いた人

代表 村山悠太のポートレート

村山 悠太(ゴムマリ代表)

ワークスアプリケーションズで大手企業向けERPの営業と導入を担当し、外資系SaaS企業と国内大手放送局で販路と新規事業の立ち上げ、AI学習用データを扱うAIスタートアップ2社でマーケティングと営業を担った。2024年10月から生成AIの実装に入り、いまは大手企業の現場で、AIエージェントを要件定義から運用まで手がけている。

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FAQ

よく​ある​質問

定着したかは、何で判定しますか?

弊社は、案内した・開いた、直した・動かした・結果を使ったの4段に分け、担当の方が実際の1件で動かし、結果を業務に使ったかを、試用の記録で見ます。何件続けば定着とするかの値は、業務の件数で変わるので、お客様と決めます。

Notion のアナリティクスだけで確かめられますか?

開いた、直した、AI を動かした、までは確かめられます。弊社が読んだ公式のヘルプ2ページの指標に、結果を業務に使ったかはありません(2026年11月3日)。全体の分析はエンタープライズプランの機能で、閲覧の記録は本人が「記録しない」を選ぶと残りません。

試用の記録には、何を書いていただけばよいですか?

弊社は、依頼番号・使った日・下書きができるまでの時間・採否・確認と修正にかかった時間・従来のやり方でかかった時間・気づきの7列の表にしました。Notion のデータベース1つで作れます。

下書きを使うと、どれくらい時間が減りますか?

ある依頼では、担当の方が下書きをもとに確認と修正を10分弱で終えました(従来の記録は20分)。ほかの依頼に当てはまる数ではありません。従来の時間の中身が依頼ごとに違うためです。

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