ホーム / ナレッジ / バックオフィス業務の実態調査まとめ2026|属人化・手作業・人手不足の統計と一次出典

バックオフィス業務の​実態調査まとめ2026|​属人化・​手作業・​人手不足の​統計と​一次出典

経理・給与・人事・購買・情シスなどバックオフィス業務の公開実態調査から、属人化・手作業とミス・人手不足・データ未活用・社内問い合わせの5テーマで統計を集めました。全件に調査主体・時期・回答数と一次出典のリンクつき。稟議や社内説明に使う根拠数字を、テーマから引けます(2026年8月時点)。

著者: 村山 悠太(ゴムマリ) 最終更新: 2026年8月

キーボードの横で青い電卓を打つ事務担当者の手元と、黄色いマグカップ
写真はイメージです

この記事でわかること

  • バックオフィスの実態調査は単発発表が乱立しており、テーマ横断で引ける出典つきの整理はほぼ存在しない
  • 属人化・手作業とミス・人手不足・データ未活用・社内問い合わせの5テーマで、公開調査の統計を出典つきで一覧できる
  • 「感じる」を測った意識調査と、件数・時間の実測を区別して読むのが、稟議で数字を使うときの作法
目次
  1. この記事の調べ方
  2. 属人化・ブラックボックス化の実態
  3. 手作業・転記とミスの実態
  4. 人手不足・体制の手薄さの実態
  5. 「データはあるのに使えていない」実態
  6. 社内の問い合わせ・探しものに消える時間
  7. 統計を稟議・社内説明で使うときの読み方
  8. 数字の先にあるもの

バックオフィス業務の実態調査は、SaaSベンダーや調査会社が単発で発表するものが乱立している一方、テーマを横断して引ける出典つきの整理はほとんどありません。この記事は、経理・給与・人事・購買・情シスなどの公開実態調査を5つのテーマに分け、全件を一次出典・調査主体・時期つきで一覧にしたものです。社内説明・稟議・企画書の「根拠の数字」を探している方に向けて作りました。

この​記事の​調べ方

  • 当社(業務AIを実装するゴムマリ)が、実装や発信の裏取りのために原文を確認した公開調査だけを載せています。各統計の原文確認日は社内台帳で管理し、統計を追加するたびにこの記事も更新します
  • 出典は一次資料(調査元の公表ページ・プレスリリース)へ直接リンクしています。リンク切れは定期の機械検査で検出しています
  • 推定値・孫引きは載せていません。調査によって母集団・回答数(N)・時期が大きく異なるため、確認できたものは各項目に併記しています

属人化・​ブラックボックス化の​実態

属人化は、部門を問わず高い比率で報告されている課題です。特徴は「特定の人にしか分からない」の対象が、作業手順だけでなく判断基準・トラブル対応・古いシステムの中身にまで及ぶことです。

  • 在庫過多の要因は「販売計画精度の低さ」36.2%に次いで「属人的なオペレーション」31.9%(出典: 製造業における在庫にまつわる課題の動向調査・日立ソリューションズ東日本・ジェムコ日本経営・2016年3月発表・N=セミナー来場者アンケート・有効回答260件)
  • 回答者の98.7%が所属部署に「特定の人しか分からない作業・判断」があると回答(出典: 属人化リスクとAI活用調査・キャディ株式会社・2025年8〜9月調査・N=同社主催セミナーの参加者(製造業120社163名))
  • ナレッジ共有が浸透しない、属人化していると感じる回答は5割に上る(出典: ナレッジマネジメントの実態調査・株式会社プロジェクト・モード・2023年10月1日〜10月31日調査・N=22歳〜55歳の経営者・会社員516名)
  • 仕訳入力について、経理・財務担当者の66.1%が「特定の担当者の経験や記憶に依存した判断基準やルール」があると回答(出典: 仕訳入力に関する実態調査・株式会社TOKIUM・2026年4月17日〜24日調査・N=全国の企業・団体で経理・財務を担当する従業員946名)
  • 300名以上の企業でも特定の人にしかできない属人的な業務が6割近くにのぼる(出典: スタディスト調べ「業務実態把握調査」・株式会社スタディスト・2026年2月12日〜16日調査・N=製造業・小売業・卸売業・サービス業等の現場経営者・管理職・従業員1,233名)
  • システム障害(インシデント)の対応が特定の1〜2名に集中・依存していると感じるとの回答が72.0%(出典: インシデント対応の属人化に関する実態調査 2026・株式会社SIGQ・2026年3月調査・N=システム障害(インシデント)対応に関わるSREリーダー・EM・VPoE・テックリード250名)
  • レガシーシステムの維持・運用の課題として「システムがブラックボックス化していること」が46.9%(出典: レガシーシステムの刷新に関する実態調査・レバレジーズ株式会社・2025年6月3日〜5日調査・N=レガシーシステムを保有する企業の情報システム担当者・経営層516名)
  • 担当・関与するシステムの中に「可能な限り触りたくない」と感じるものが存在すると回答した割合は84.7%(出典: 情シス担当者が『可能な限り触りたくない』システムが存在する企業は84.7%・株式会社NTTデータビジネスブレインズ・2026年4月17日〜18日調査・N=情シス実務担当者221名〔全国〕)

属人化を解く順番は文書管理の属人化をAIで解消するで、誰も直せなくなったExcelマクロの扱いはマクロ・VBA解読/リファクタリングで整理しています。

手作業・​転記と​ミスの​実態

手作業の負担は2層に分かれます。紙・FAX・二重入力という「入口のアナログ」と、Excel集計・締め作業・システム入力という「集計と転記の手作業」です。後者には、件数・時間の実測データも出ています。

  • 中小企業の給与・勤怠・労務管理では「計算・入力ミスや漏れ」が業務課題のトップ(26.1%)(出典: 「中小企業の給与・勤怠・労務管理の実態調査2025」弥生調べ・弥生株式会社・2025年2月28日〜3月2日調査・N=従業員100名未満の中小企業経営者・人事担当者1,000名)
  • 営業部門の現場担当者と管理職のうち、営業活動の後にSFAツールへ「毎回すぐに入力している」人は40.2%にとどまり、「1日の終わりにまとめて入力している」が32.2%、「入力自体ができていない・入力漏れが多い」が12.5%。すぐに入力していない人が挙げた理由は「他の業務の優先順位が高く入力が後回しになる」(44.2%)が最も多く、「入力項目が多すぎる」(38.5%)が続く(出典: 「営業部門におけるSFA・CRM・BIツールの課題と今後の活用展望」に関する調査・株式会社キーウォーカー・2025年10月8日〜10日調査・N=SFA・CRM・BIツール導入済みの企業に勤務し営業部門で当該ツールを使用している現場担当者と管理職1,034名)
  • 取引先データの品質について、「重複」を83.5%、「表記ゆれ」を82.2%、「更新漏れ」を81.8%が経験したと回答(出典: 企業のデータ管理に関する実態調査・Sansan株式会社・2025年10月17日〜22日調査・N=従業員数100名以上の企業に勤務するIT・情報システム系部門の担当者708名)
  • 入金消込業務は一社あたり月間平均2,524件発生し、処理に月間平均173時間を要する(出典: 入金消込に関する実態調査・Sansan株式会社・2024年4月16日〜19日調査・N=請求書を取り扱う業務を担当する経理担当者690名)
  • 紙書類のやり取りがある担当者の73.3%が「FAXによる注文書の受領」があると回答(出典: 製造業の受注業務における紙書類の利用状況に関する実態調査・AI inside株式会社・2024年6月5日〜6日調査・N=製造業に勤務する受注業務担当者329名)
  • アナログな受注方法で転記作業などの負担を感じている担当者は85%を超える(出典: 受注業務の実態調査アンケート・株式会社アイル・2020年9月16日〜10月20日調査・N=有効回答712社734人)
  • 紙で受領した請求書を電子化できている事業者は売上高1千万円以下の層でわずか7.2%(出典: 中小企業におけるインボイス制度、電子帳簿保存法、バックオフィス業務の実態調査・日本商工会議所・東京商工会議所・2024年5月20日〜6月14日調査・N=3,149事業者・各地商工会議所の会員企業)
  • 勤怠をアナログな方法で管理している中小企業の勤怠管理担当者のうち、毎月の勤怠締めに6時間以上を要すると答えた割合が61.8%(出典: 中小企業の勤怠管理に関する実態調査(前編)・株式会社ヒューマンテクノロジーズ・2024年4月11日〜12日調査・N=勤怠をアナログな方法(手書きの出勤簿・タイムカード・Excel)で管理している中小企業〔従業員20名以上〜300名未満〕の勤怠管理担当者110名)
  • バックオフィス担当者の「時間のかかる作業がある」との回答が合わせて88.1%(出典: 「バックオフィス業務のAI化」に関する意識調査・OTENBA株式会社・未知株式会社・2026年7月22日〜28日調査・N=バックオフィス業務に携わる260人)
  • 製造業のシステム間データ連携で、Excel・CSVを用いた手作業が中心または一部含まれると回答した企業は合わせて66.7%にのぼる(出典: 製造業におけるデータ連携実態調査・株式会社スリーシェイク・2026年5月調査・N=製造業従事者100名)
  • Excelで予算管理をしている担当者の72%が、Excel作業でのミスが経営判断に悪影響を与える危機感を「強く」または「時々」感じると回答(出典: BOXIL「Excelを用いた予算管理の実態調査」・スマートキャンプ株式会社・2025年10月14日〜21日調査・N=経営企画・経営層・経理財務・事業企画部門の20〜60代のうち、予算管理で主にExcelを使っている646人)
  • 複数システムへの「二重入力」を働く人の56.6%が経験している(出典: 働き方意識調査2026『二重入力』・クラウドERP「ZAC」を提供する株式会社オロ・2026年3月18日〜25日調査・N=全国の事務系会社員433名)

散らかったデータを使える形にする手順は社内データ整備のAI活用で解説しています。統計に出てくる入金消込・勤怠の締め・給与計算のミス・FAXの注文書の転記は、入金消込・勤怠集計・給与計算チェック・受注データ変換として、データを渡すだけの単発でも承っています。

人手不足・​体制の​手薄さの​実態

バックオフィスの人手不足は「採用で埋める」だけでは解けない構造が数字に出ています。専門人材(法務など)の不足も報告されており、与信管理のように他部門が兼任でしのいでいる領域も広くあります。

人事部門の管理業務をルールの掛け合わせの判定から減らす順番は人事・労務のAI活用で、人材不足が挙がる法務でAIに任せられる範囲は法務・コンプライアンスのAI活用で整理しています。

「データは​あるのに​使えていない」​実態

集める段階で捕捉しきれていない・整備されていない領域と、溜まっているのに読む人と体制がない領域。データの蓄積と活用の断絶は、購買・経理・顧客・営業、どの領域の調査でも一貫して出ています。

溜まったデータを読む側の実務は発注データ分析のAI活用と営業部門のAI活用で、顧客アンケートの声を全件読む方法は自由記述と顧客の声(VOC)の分析で扱っています。営業データの整備・下調べ・名寄せを誰が担うかの切り分けは、資料GTMエンジニアリング実装ガイドにまとめました。

社内の​問い​合わせ・​探しものに​消える​時間

1人あたり1日1時間前後が「調べもの・探しもの」に消えているという実測が複数あります。しかも解決手段は「担当者に直接確認」に集中しており、探せない状態が属人化と問い合わせ対応の負担を同時に生んでいます。

効く順番は社内ヘルプデスクのAI自動化で解説しています。過去の問い合わせ記録とマニュアルから一次回答を引ける社内ヘルプデスク基盤も、単発で承っています。

統計を​稟議・​社内説明で​使う​ときの​読み方

集めた数字をそのまま並べる前に、4点だけ確認すると説得力が変わります。

  1. 意識調査と実測を区別する。 「感じる」「不安がある」を測った調査は課題の広がりの証拠に、件数・時間の実測は効果試算の土台に使います。両者を混ぜて「72%の工数が削減できる」のような読み替えをしないことです
  2. 回答数(N)と母集団を見る。 N=57とN=1,000では重みが違います。母集団(中小か大手か、どの部門か)が自社と重なるかも確認します
  3. 調査主体の利害を差し引く。 SaaSベンダーの調査は、自社サービスが解く課題領域に設問が寄る傾向があります。複数の調査で同じ方向の結果が出ているかで確からしさを判断します
  4. 調査年を確認する。 この記事には古い調査も年を明記して載せています。古い統計は「当時からの構造課題」の証拠には使えますが、現在の水準の根拠には使えません

効果の数字を仮定でなく実測で作る手順はAI導入の費用対効果(ROI)の測り方、稟議書そのものの構成はAIエージェント導入の稟議書の書き方で扱っています。

数字の​先に​ある​もの

これらの統計が示しているのは、業務の入口から出口まで「読む人・照合する人・転記する人が足りない」という一つの構造です。統計は世の中の傾向であり、自社のどの業務にどれだけ時間が溶けているかは、業務削減アセスメントのように棚卸しと実データで測って初めて分かります。当社はこの構造を、ツール導入ではなくAIエージェントの実装で解く会社です。溜まったデータの全件分析・照合・変換は専門業務のスポットメニューで1件から、自社テーマの出典つき調査は市場・競合リサーチで承っています。


掲載統計は2026年8月時点で原文を確認したものです(確認日は統計ごとに社内台帳で管理しています)。引用時は必ず一次出典をご確認ください。

この記事を書いた人

代表 村山悠太のポートレート

村山 悠太(ゴムマリ代表)

国産大手ERPベンダーで新卒からERPのエンタープライズ営業・プリセールス・導入コンサル、外資系SaaSでパートナーセールス部門の立ち上げ、国内大手放送局で新規事業開発(通販カタログ事業)、AIスタートアップ2社でビジネスサイドの要職を歴任。2024年10月から生成AIを自ら実装し、2025年にゴムマリ株式会社を設立。

現在は自らAIエージェントを実装するFDE。評価セット設計・専門家監修・Go/No-Go判定、CRM・会計・社内DBとの統合、減った時間の実測まで一貫します。要件から、運用まで——AIエージェントが、現場で成果を出す仕組みを。

FAQ

よく​ある​質問

稟議や社内資料に、この記事の数字を引用してもよいですか?

この記事は公開調査の二次整理です。引用するときは各項目のリンク先(一次出典)にあたり、調査主体・時期・回答数を併記することをおすすめします。転載の条件は各調査元の規約に従ってください。

掲載する統計はどう選んでいますか?

当社が業務AIの実装や発信の裏取りで原文を確認した公開調査だけを載せています。推定値や、出典をたどれない孫引きの数字は載せていません。

自社の検討テーマについて、こうした調査データを揃えてもらえますか?

承っています。テーマを指定いただければ、全件に出典をつけた調査レポートとして納品します。詳細は市場・競合リサーチのページをご覧ください。

ご相談は​こちらから

相談は無料です。